冬の「清澄庭園」

2013.02.15.Fri
2013年2月15日

公園は風の遊び場春隣     コウコ
          (はるとなり)

春がまだ息をひそめているうちに、「清澄庭園」(東京都江東区清澄)
に行ってきました。

この地は埋め立てた当時、芦原の湿地帯でした。

江戸中期に紀州みかんを江戸に運んだ豪商、紀伊国屋文左衛門の
屋敷跡と伝えられ、資料はないものの、
お墓は近くの成等院にあります。

お正月の名残りだそうで福寿草、ふきのとう、冬牡丹がありました。

DSCN0552 (640x480)
発光する福寿草

DSCN0556 (640x480)
ふきのとう 蕾と開花し始めた小さな花を見たのは初めてです。

明治13年岩崎弥太郎が貴賓の招待の場として造園を手掛け、
岩崎家3代に渡って完成させた庭園です。
かつては真ん中に日本館、公園にジョサイヤ・コンドル
(1852-1920 鹿鳴館、ニコライ堂等)
設計の洋館を建て、
洋館が現存していれば国宝級の価値だそうです。
関東大震災と東京大空襲で壊滅状態となり、個人での修復は
困難なため寄付をし、いまは東京都の名勝に指定されています。

DSCN0562 (480x640)
冬牡丹の藁囲い 「向陽」

DSCN0561 (480x640)

DSCN0560 (480x640)

「清澄庭園」は名石を配した「回遊式林泉庭園」で冬景色ならではの
石の存在感がありました。
弥太郎の高知の生家には、子どもの頃に日本の国土を石で並べたもの
があるそうで、造園の現場で石の配置を指図した逸話もあります。

北海道を除く全国の名石揃いですが、それらは形の面白さや美しい石
の数々で、禅の思想は入っていないそうです。

DSCN0549 (480x640)
太湖石(中国太湖に産し、浸食による自然の彫刻)まがいの奥の縦長の石は
石工さんが彫りました。中国の名園にあやかったのでしょうか。

(画像の上でクリックすると拡大します)

DSCN0553 (640x480)
佐渡赤玉石 右側の赤玉石は古河庭園などでも見掛けますが、
左の濃い方は都内では此処だけだそうです。石の3分の2は
土の中にあり、埋めることで大きさや安定感が出ると云います。


DSCN0610 (480x640)
この庭園の守護神、中心が阿弥陀石で両側が菩薩。


庭園には青石が多く見られました。むかしの青石は真っ青で
明るかったそうです。100年も経てば石も色褪せるのかも
しれません。

庭園で目にしたのは、
山茶花、青木の実、水仙、万両、蠟梅、石蕗の花でした。

冬の主役は黒松かもしれません。

DSCN0640 (640x480)

4千坪の池を海に見立てて眺めていると、旅の記憶につながり
心が安らぎます。
むかしは隅田川から水を引いた潮入の池でした。潮風に強い黒松の
イメージに、庭師の手が入った樹形は芸術的です。
(関東大震災で水門が壊れ、雨水の池になりました)

DSCN0608 (640x480)

松の葉は手で摘み取りますが、芽摘みには3通りあるため、1本1本
担当者が決まっているそうです。
5人の庭師の方が約200本の松を管理しています。

DSCN0563 (480x640)
冬の風物詩としての、松の雪吊りと霜除け

DSCN0636 (640x480)
熊笹に万両

3つの中島を配した広い池は29年前に浚渫工事をしたきりで、
この時期最もよごれて、緑がかっていました。池には越冬中の
水鳥が数百羽いますが、コイ、ニホンガメ、ウミヘビ、スッポン、
ブルーギル、ミシシッピアカミミガメ(幼体 ミドリガメ)等が生息しています。
遺棄された外来生物は、生態系への影響が問題になっています。

DSCN0601 (640x480)
浅い水底にカエルの卵(蝌蚪の紐)を発見。真冬に産卵して再び
冬眠に入るカエルもいます。


DSCN0731 (640x480)
コイは食欲旺盛で、売店の「やきふ」を来園者が与えていました。

DSCN0588 (640x480)
カルガモ

DSCN0680 (640x480)
キンクロハジロ(オス)

DSCN0653 (640x480)
水面採餌のオナガガモ(ペア)

DSCN0581 (640x480)
後方にユリカモメ 「やきふ」を投げると空中でキャッチ

DSCN0620 (640x480)
ホシハジロ (オス)

DSCN0682 (640x480)
ホシハジロ (メス)

この池で鴨たちはペアを組み、4月上旬の北帰行を待ちます。
渡って来た頃と比べ、オナガガモの雄の尾羽は長くなり、
キンコロハジロの雄は白黒の対比をはっきりさせて、
雌たちにアッピールするそうです。

5時の閉園時に見せた鳥たちの行動

DSCN0747 (640x480)
池から上がって「やきふ」探しのカルガモ

DSCN0750 (640x480)
首を出して、こぼれた細かい「やきふ」を啄ばむオナガガモ

DSCN0762 (480x640)
歩道の飛び石に舞い降りた アオサギ

「清澄庭園」の見どころはまだまだ沢山あります。
「夢の島熱帯植物館」とあわせて、
四季折々に訪ねてみたいと思いました。


スポンサーサイト

コメント

2013-02-28.Thu 21:25
コメント有難うございます。江東区には縦横に川が走り臨海エリアがあり、日常的に野鳥を観る機会があります。住めば都で離れられません。
私も「野鳥の会」に参加していたことがあり、再開したいと思っています。
URL|コウコ #-[ 編集]

2013-02-23.Sat 09:44
野鳥の会に入っていますが家の近所でこのようにまじかに水鳥が遊泳している姿を見ることが無くて うらやましい環境ですね。野生の水鳥を遠くからフィールドスコープで見てまた来年も来てほしいと祈る毎日です。
URL|必殺遊び人 #YG9ONXHE[ 編集]

コメントの投稿

トラックバック