ルドンのパステル画

2013.01.03.Thu
2013年1月3日

青春の空でありけり大旦     コウコ
         (おおあした 1月1日の朝)

むかし、デパートで複製画の展示即売会があり、覗いてみました。
ルドンの「青い花瓶のアネモネとリラ」の絵の前に来ると、
何故か惹きつけられて買ってしまったのでした。

ルドン 青い花瓶の
  ルドン 「青い花瓶のアネモネとリラ」

幼友達のKちゃんが我家に遊びに来て、
ルドンの絵を見るなり、
「この絵にはリズムがあるわ」と言う、音大生らしい視点
には感心しました。

日本で本格的なオディロン・ルドン展が開催されたのは、
その10年後のことでした。(1973年 神奈川県立近代美術館)

このお正月に「オディロン・ルドン展」の分厚いカタログを
書棚の奥から取り出し、再読しました。

巻末に著名な画家等と版画家の讃辞があり、なかでも
岡鹿之助の「ルドンの色」に驚嘆しました。
この文章は1955年「みづゑ」595号に掲載され、
ルドン展のカタログに転載されたものでした。

           ***

 「幼いころから好きな音楽とは、年を重ねるにつれて、
 いよいよ深く接触し、グレゴリアン・チャントやバッハや
 ベートーヴェンの古典だけではなく、ルドンと時代をともに
 するドビュッシイやラヴェルの多彩なオーケストレーション
 にも驚きの耳を傾けたのである。音楽によって誘い出される
 幻想は、シンホニックなものであればあるほど、多彩な色を
 彼に喚びおこしたにちがいない。自称したPeintre
  musicienという言葉もPeintre symphoniqurと
 呼ばれた言葉もこの頃になって、生きてくるように思う」

           ***

Kちゃんの「この絵にはリズムがある」の言葉が、はたと
蘇ったのでした。彼女に会ったら岡鹿之助の文章を告げたい
のですが、音信不通になってしまいました。

ピアニストになったであろうKちゃんが、後半生、絵の個展を
開いたと風の便りに聞いたのでした。

私はパステル画を齧っただけで、青春を送りましたが、
「この絵にはリズムがある」の感性に、すでに
Kちゃんの絵の原点があったように思えてなりません。




   
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