6月の花と蝶

2014.06.26.Thu
2014年6月26日

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象潟や雨に西施が合歓の花   松尾芭蕉   「奥の細道」より
                (きさがたやあめにせいしがねぶのはな)


合歓の花が雨に煙ってほんのりと咲いている風情は、西施の憂いに
沈んだ姿を思い起こさせます。
西施は越の王の謀略で呉の王に献上された絶世の美女で、呉王は籠愛
する余り国を滅ぼしてしまいました。


芭蕉のこの句を学んだ頃は合歓の花を写真でしか知りませんでした。
街では見掛けない花木だけに、合歓の花を見ると西施のことを連想
してしまいます。
                  

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淡紅色の無数の糸は雄蕊で、なんとも優美です。
「ねむ」の由来は夜になると葉が閉じて眠るように
見えるからだと言われています。


朝日子が起こしに来たり 合歓の花    コウコ



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             ***


紫陽花の色は青、赤、白を基調に多彩です。
散策していると青が多く、これは日本の土壌が酸性のために
青みを帯びるのでしょう。
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別名は「七変化」と言いますが、これは土壌によるものでなく
紫陽花が咲き始め、次第に盛りを迎え、やがて終わりになる
過程に見せる色の変化です。

七変化 わが生はいま何色か      コウコ


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             ***



木々の上をひらひら飛んでいた蝶は、やがて好きな花に止まりました。

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小さな花に吸蜜中の蝶は、ちいさな1㎝前後のルリシジミ。


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黒地に瑠璃色の帯があるアオスジアゲハ。
私の近所では今、この蝶を一番多く見掛けます。


梅雨の晴間を縫って林道を行くと、当たり前の景色が目に鮮やかに
映ります。

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カルガモの親子

2014.06.19.Thu
2014年6月19日

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淡水池の杭の右端に、1羽のカルガモが羽を休めています。
園内で見掛けるのは、ほとんどが番のカルガモなので不思議でした
が、暫くしてバシャバシャと水遊びをしながらカルガモの親子が現
われました。


すると間もなく、右端の杭にいた1羽のカルガモが何故かおもむろ
に飛び去って行ったのでした。
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父ガモは子育てに参加しないようですが、事前にカルガモの母子を待って
いて、安全な様子を見届けから飛び去ったように思えてなりませんでした。



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潜ったり羽ばたいたり、派手な水しぶきのパフォーマンスが終わる
と、それぞれが杭に上がって横一列になりました。



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杭の中央にいた母ガモのところに、9羽のヒナの中の1羽が
やって来ました。
母ガモと同じように羽繕いをする愛らしいヒナの仕草。
他の杭にはそれぞれ1羽~3羽のヒナが陣取っています。


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末っ子の甘えん坊なのでしょうか、母ガモはヒナに応えて慈愛深く、
母子の情愛を感じる1シーンでした。



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ヒナたちの背中の産毛模様が可愛らしいです。
小さなちいさな翼を広げていますが、立派な風切羽になるまで
無事に育って欲しいものです。


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 ヒナたちのお昼寝タイムを横切るカイツブリ。

池にはカルガモ親子の他、同じく子育て真っ最中のカイツブリと
ツバメがいます。
ベテランの方々は三脚を並べ、カルガモ親子から少し離れた所で
カイツブリとツバメの子育てを撮っていました。




             ***


園内を散歩して淡水池に戻ると夕方の4時過ぎで、すでに人影はなく
池も空っぽでした。
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野鳥はねぐらに戻るのが早いようです。
今夏は彼らに見習って、早寝早起きを心がけたいものです。


              *


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初夏の彩り

2014.06.16.Mon
2014年6月16日

初々しい若葉

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若葉の透明感は清々しく、見る者を優しい気持にさせます。

燦々と雨後の林道 若葉光        コウコ
若葉風 わが胸中に吹きわたり      コウコ



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赤、橙、黄、黄緑、紫など多彩な若葉。
若緑は春の季語で松の新芽のことですが、抜きんでた新芽は勢いよく
溌剌としています。
 
  
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秋の紅葉と見間違えるほどの艶やかな新樹。


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林道で「ツツピー、ツツピー」「ピーツツ、ピーツツ」とシジュウカラの
囀りを耳にしました。この日オオヨシキリの「ギョギョシ、ギョギョシ」
が耳についていたので、つい引き寄せられるように林に入ると、ヒヨドリ
によるシジュウカラの物真似でした。
独唱は新樹の舞台で長々と続きました。


             ***


汽水池のセイタカシギ

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肉眼でセイタカシギとは分かるものの、観察出来ない距離です。
こうなったら何時も通り、連写モードでパシャパシャやるしかありません。
あとでパソコンの画像を見て驚いたのが、交尾のこの2枚でした。
初心者にとっては、今後の大いなる励ましのプレゼントでした。


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カップルは仲が良く、微笑まし場面には心が和みます。



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水面にピンクのトウシューズが映え、細長く伸びた脚は同じピンクの
レオタード。そして「白鳥の湖」でお馴染みの白いスカートの衣装。
カメラが捉えてくれたプリマドンナの飛翔でした。 
  

初夏のサンクチュアリー

2014.06.11.Wed

2014年6月11日

自宅から葛西臨海公園までの4㎞を電動自転車にしてから楽になりました。
荒川に架かる長い清砂大橋を渡り、下流へ向かう左岸を道なりに走ります。

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朝がたカワウの群れが採食のために、荒川の上流を目指していました。


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 強風時は川面すれすれに飛び、長い竿になって延々と続きます。



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遊歩道の朝一番はサイクリングロードで、ツーリングのグループと
行き交い、その後はジョギングや散歩の人たちが続々とやって来ます。



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河口から眺めるランドマークの東京ゲートブリッジ(恐竜橋)と風車。
自宅から4㎞先の東京湾に佇むと、日常が遠ざかりました。

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東京湾の景色を横目に葛西臨海公園に入って行きます。
ここは無料の都立公園で、規模は東京ドームの17倍 もあるそうです。

まずはウォッチングセンターで情報収集をして、傍らの淡水池を観ます。

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水鳥のカモたちがいた冬場では、澪つくしはカワウの指定席でしたが
この日は池の留鳥たちがオールキャストで出迎えてくれました。

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雑木林を足の向くまま歩いていると、香りの良い花に出あいます。

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カラタネオガタマは中国産で江戸時代に渡来し、花は淡黄色。
バナナの香りがすると言いますが、私にはメロンの香りがしました。
芳香が強く数輪でも匂うので、満開では甘い香りが広範囲に漂い
誰しもが足を止めていました。


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ここのテイカカズラは群生して長いこと咲き続けています。
ベンチではジャスミンに似た甘い香りに包まれました。


香りの次は味覚を刺激するキイチゴです。
ある観察舎の傍らに群生しており、ここに立ち寄るたびに1粒だけ
失敬しますが野趣のある甘味が癖になりました。  
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行きも帰りも淡水池に立ち寄りますが、幸いなことにツバメの親子を観る
ことが出来ました。 

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池の周囲には葦が茂り、澪つくしから少し離れたところで子ツバメ(右)
が鳴いていました。親ツバメ(左)は離れてはまた子に寄り添います。
巣立って間もない子ツバメが独り立ちするために、親から特訓を
受けている様子でした。


ついこの前、春を告げにやって来たツバメかと思うと季節の移り変わり
の速さには驚くばかりです。


              *


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